平成24年度の御製カレンダー
昨日、来年度の昭和天皇御製カレンダーの案内が郵送されてきた。昨年は1部のみを購入したが、今年はもう1部購入して、長期入院している実母の病室にも飾って貰おうと考えている。
http://www.f-showa.or.jp/3_kankou/2_calendar.html
さて、ここ数年にわたり今上天皇が年の始めの歌会としてお催しになる歌御会始(うたごかいはじめ)だが、皇室インナーサークルの栗原茂氏から、毎年2月頃に歌御会始に籠められた深奥のメッセージの一部を聞かされているだけに、昨日は来年の御製カレンダーに掲載される昭和天皇の御製のメッセージを読み取るべく、『昭和天皇のおほみうた』(鈴木正男著 展転社)を久しぶりに紐解いてみた。
一読して、今年の3月11日の東北沖大震災とその後の復興を念頭に置いた、平成24年度の御製カレンダーであることが読み取れるのだ。最初の御製(1~2月)は「あらたまの年をむかへていやますは民をあはれむこころなりけり」であるが、鈴木正男が「前年の関東大震災の悲惨と虎の門事件を下敷にされた御作であることは余りにも明らか」と述べているとおり、来年のカレンダーの冒頭にこの御製を持ってきたのも、311を強く意識してのことであることは明白だ。
続く御製(3~4月)は「もえいづる春の若草よろこびのいろをたたへて子らのつむみゆ」であり、『昭和天皇のおほみうた』で同御製を「この御製は昭和二十五年(一九五〇)の新年歌会始の御作である。二十五年になると苛酷な占領政策も緩和され、日本国民も漸く生気を取り戻して、祖国復興も軌道に乗りつつあつた。御製にはその喜びがにじみ出てゐるのを拝する」と述べているように、まさに東北沖大震災と福島原発事故からの祖国復興を、軌道に乗せたいという御心を暗に伝えていることが想像できるのであり、そのあたりは続く御製(5~6月)「うつくしく森をたもちてわざはひの民におよぶをさけよとぞおもふ」で一層明白となる。
その後の御製三首(7~8月、9~10月、および11~12月)は、月々に相応しい内容の御製であるが、特に注目すべきは最後の以下の御製だ。
静かなる世になれかしといのるなり宮居の鳩のなくあさぼらけ
ここで筆者は、「宮居」と「あさぼらけ」に注目した。大辞林によれば、宮居とは「皇居を定めること。また、その所。皇居」とある。何処へ定めようとするのか…。「あさぼらけ」にヒントが隠されていた。百人一首に以下の歌がある。
朝ぼらけ 有明の月と みるまでに 吉野の里に ふれる白雪
《坂上是則(31番) 『古今集』冬・332》
念のため、上記の歌の英訳を以下に掲載しておく。
At peep of day, the waning moon
Should seem to shed her paling light
Upon Yoshino's hamlet lawn,
The snow so bright doth make the night.
ここで、「吉野」が出てきた。落合莞爾氏の主張する「東京皇室と京都皇統説」を念頭に、昭和天皇の御心を読み、さらに来年の1月に今上天皇の御製、皇后陛下の御歌、皇太子と皇太子妃の詠進歌、皇族の詠進歌が発表された段階で、上記の昭和天皇の御製と組み合わせて立体構造にすることにより、皇紀暦2672年(西暦2012年)の大きな流れが掴めるはずである。
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コメント
翻訳ブログからきました。
これからもがんばってください
投稿: アクティブゲーミングメディア | 2011年10月14日 (金) 午前 10時19分