野ごころ
昨夕、学校(埼玉県の某私立高校)から戻った上の息子(高一)が、開口一番「このままでは学校の成績が下がって、特待生の資格を失うかもしれない…」と打ち明けてきました。その言葉を耳にして、この春先に藤原(肇)さんに会わせただけの甲斐があったと、親父として非常に嬉しく思ったことでした。
このあたりの背景を少し説明しておきましょう。現在息子が通っている高校は最寄りの駅から出ているスクールバスで30分ほどのところにある、自然に囲まれた隣の市にあります。この高校では2年ほど前から特待生制度を設けており、中学生だった去年の暮れに校長面談を受けた息子は、無事に特待生として合格しています。無論、学校側が特待生に期待していることは、名の通った大学に進学して貰うことで学校の実績とし、より多くの新入生を募るところにあり、所謂広告塔という役目を息子は仰せつかったことになります。当然ながら、二年半後の大学入試を突破するための暗記型の授業が中心となるのですが、これが息子には苦痛のようです。そのため、学校の授業の全部とは言わないまでも、暗記中心の授業やマルバツ式の問題集を解く訓練が中心の授業などに、息子は嫌気がさしているようであり、このまま行けばそうした科目の成績が落ちることは目に見えているのですが、親父としてはそれはそれで良いと思います。
寧ろ、そのような暗記型、マルバツ式問題集型の学習に精を出すよりは、和漢洋の古典の大海を泳ぎ、部活で身体を鍛え、リーダーシップを養い、宮崎県知事の東国原英夫や大阪府知事の橋下徹のような、四流五流以下の人物ではなく、藤原さんといった一流の人物に引き合わせていくことで人物を観る眼を養って貰い、大勢の学友と時には夜を徹して語り合うといった、充実した高校生活を送ることの方が遙かに大切です。そのため、特待生の資格を失うことがあったとしても、それはそれで仕方のないことであり、寧ろ春先に会った藤原さんからの話を真に理解してくれたことを親として喜ぶべきなのです。こうした真の学問については本ブログでも幾度か書いてきましたので、以下に数例を挙げておくことで繰り返しを避けたいと思います。関心のある方は一読ください。
奴隷になる儀式が受験地獄の隠れた正体
21世紀を生きる子どもたちへの最良の指南書
一流教授の下で学べ
なお、2時間にわたった藤原さんとの話の中で、息子は色々と本人なりに学んだようであり、その現れが文系から理工系の道を進む決心をしたという、息子からの後日の報告でした。また、藤原さんが息子に諭すように語っていた、「数学、特に幾何学に打ち込むと良い」というアドバイス、今後も時折思い出して欲しいものです。そこで、「幾何学のすすめ」と題して明日アップしようと思います。お楽しみに。
『間脳幻想』に書いて戴いた息子へのメッセージ
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