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2005年7月 9日 (土)

国連

急に思い立ち、「教育」「翻訳」「書籍・雑誌」以外に、「経済・政治・国際」のカテゴリーも加えることにしました。本日は「経済・政治・国際」カテゴリーの第1号として、国連を取り上げたいと思います。過日紹介した記事「意味論音痴が日本を亡ぼす」でも、小室直樹氏か国連について以下のように発言しています。

  小室直樹:国連は対日軍事同盟の戦後的形態であり、日本やドイツを敵視した敵国条項が未だにあって、日本人が理想郷のように考えるような存在ではない。しかも、敵国条項を含む国連憲章ができた時点では、日本だけが連合国と戦争を継続していたので、日本に対しての軍事同盟に他ならない。疑問の多い機構を有難がるのは愚劣だのに、歴代の日本政府は国連中心外交などという、実にバカげたことを言ってきたんだから呆れる。

今も昔も変わらず、日本人にとっての国連は〝理想郷〟として映っているようです。しかし、上記の小室氏の発言にあるように、国連とは先の大戦中に日本を仮想敵国として成立した、軍事同盟であるということを見落としている人たちが多いような気がします。小室氏と知己の深田匠氏の場合、自著『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』(高木書房)の中で国連を一刀の下に両断していますが、参考までに深田氏の『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』にある、「国連信仰という愚かな虚妄-日米同時撤退で国連を解体せよ!」(同書 p.402)から一部を引用しておきます。

 日本は国連と国連関連機関全ての予算総額の半分近くを一国で負担しているのに、それでも「敵国」と規定され何の権限もなく、いわば日本は国際社会のタカリに合っているようなものなのだ。波多野元国連大使が「(国連にとって日本は)自動金銭引出機でしかない」と述べられたのは、まさに国連と日本の関係の核心を指摘した言葉である。それなのに日本人の愚かな「国連信仰」は中々覚めないのだ。

私は、『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』で繰り広げられている深田匠氏の主張に対して、全面的に肯定しているわけではないが、少なくとも国連についての深田氏の記述については基線的に同意します。また、国連の正体を知る事情通にとっては当たり前の話かもしれないが、深田氏は国連について以下のようにも述べているので、参考までに一部引用しておきましょう。

 国連のいかがわしさは、その乱発する国連賞や表彰を金で売っている実状にもよく現れている。例えば創価学会は国連に累計数十億円もの寄附を行い、その見返りに池田大作は「国連平和賞」「国連栄誉表彰」「国連事務総長表彰」「国連人権賞」などを贈られている。池田大作が国連から賞を贈られるほど世界平和や人権に貢献したなどとは、創価学会会員を除いて誰も納得できるものではない筈だ。国連の賞や表彰には「値段がついてくる」というのは、事情通の間では公知の事実であり、国連なんて金さえ貰えれば文鮮明にでも麻原彰晃にでも賞を贈りかねないぐらいなのである。

 東京の青山通りに面した一等地に建てられた巨大なピラミッド型十四階建ての豪華なビルをご存知であろうか。国連の関連機関の一つである国連大学というもので、その建設から運営予算から一切合切を日本が負担しており、現在でも日本は年間約三千八百万ドルを毎年一国で負担している。大学とはいっても学生はおらず単なる研究機関的なものだが、実はこの国連大学が反日主義を掲げる反政府左翼勢力に事実上占拠されており、世界に向けて「日本の戦争犯罪」なるものをアピールする拠点になっているのだ。これは同大学開設から十三年間も副学長を務めた武者小路公秀が、北朝鮮の主体(チュチェ)思想を信奉し金親子を崇拝する人物であったことにも由来する。そのため元々国連大学は北朝鮮擁護ばかりに力を入れてきたわけだが、近年中共の意を受けた左翼政治勢力が国連の名前を反日史観プロパガンダに利用しようと、この国連大学に活動の拠点を置いている。あの「クマラスワミ報告」へと至る「従軍慰安婦強制連行(軍事的性奴隷)」なるものも、この国連大学から国連人権委員会に持ち込まれたものである。つまり日本政府はその狂信的国連信仰が故に、反政府活動に大金を与え続けているということだ。

以上、国連という言葉一つとっても、正しくその実像を知るということがセマンティックスを身につける第一歩になるのです。今度も時折、「意味論音痴が日本を亡ぼす」を引用しつつ、セマンティックスについて言及していきたいと思います。ところで、一昨日『紙の爆弾』について取り上げ、最新号でベンジャミン・フルフォード氏が印象に残る記事を書いていると紹介しましたが、当のフルフォード氏が同誌の中で以下のように述べているのには幻滅しました。

  さらに、日本を良くする方法としてもう一つ。自衛隊を国連の指揮下にし、他の国にも同じことを呼び掛けることだ。
『紙の爆弾』p.15

 〝自衛隊を国連の指揮下にせよ〟とは、一体どういうことなのでしょうか。フルフォード氏は気が触れたとしか思えません。

参考文献:「意味論」音痴が日本を亡ぼす

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