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2005年7月12日 (火)

『Financial Times』

0507FT 『Financial Times』は世界の一流の経済紙であり、同じ日本の経済紙である『日本経済新聞』とはまさに月とスッポンといった感があります。数年前、アマゾン・ドットコムに『日本経済の「闇」がわかるFTの読み方』(藤原直哉著)という本について書評を投稿した際、私のFT(フィナンシャル・タイムズ)に対する見方を示しましたので以下に再掲します。
FTのすすめ
2004/04/14

藤原直哉氏が、FT(ファイナンシャル・タイムズ)・WSJ(ウォールストリート・ジャーナル)・日経(日本経済新聞)の三紙を比較しているのを興味深く読んだ。藤原氏は、日経新聞が日本のビジネスマンに読まれている理由として横並び主義を挙げており、「この新聞さえ読んでおけば、上司に何か質問されても答えに窮することはないし、取引先へ行けば雑談のきっかけになる。なんとなく安心だから、朝の日課として読むのである」と解説している。世界を舞台に活躍するビジネスマンにとって、日経は購読する価値が全くない新聞である上、この3月31日に漸く例の鶴田卓彦相談役を退任させることができたという低落ぶりで、旧態依然とした体質が世界中に明らかになってしまった。そうしたことから、日経が来る情報大革命の大波に翻弄され、やがては海の藻屑となることは容易に予想できよう。

WSJについて藤原氏は、「WSJは、あくまでもアメリカの国益と国民感情を重視した、アメリカのための新聞なのである。だから、この新聞ばかり読んでいる人には、ほんとうの世界情勢はわからない」と切り捨てており、小気味がいい。確かに、WSJは視野狭窄のユダヤ系アメリカ人が牛耳る新聞だから当然の話なのである。

FTについて藤原氏は、「FTも、しょせんはアングロサクソンの価値観から解き放たれることはない」としながらも、「世界でもっとも信頼できる英国の高級経済紙」であるとFTを高く評価している。藤原氏がFTを高く評価する背景については同書に譲るとして、藤原直哉氏と同姓の藤原肇というフリーランス・ジャーナリストもFTを勧めている一人であることをこの場で触れておきたい。私の場合、藤原肇氏との交流が長いことから、藤原氏にすすめられて若い頃から欧米の一流紙や雑誌を購読してきた。おかげさまで、現在ではコンサルティング業務の一環として、FTやIHT(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン)の要約や全訳を主要官公庁に配信することも多い。ともあれ、その藤原肇氏が『夜明け前の朝日』(鹿砦社)という本を出しているが、これはジャーナリズム精神が墜落した日本のマスコミを徹底的に叩いた本なので、本書と併読されると得るものが多いと思う。

最後に、本書はFT入門書という性格も備えており、これから世界を舞台に活躍したいという、若い日本人にも読んで欲しい本であることを付言しておこう。


FTを参考資料として活用している興味深いブログに、「Investor's Eye」というのがあります。これは30年間マーケティング・ビジネス界に身を置き、現在は某大学の教授になっている人のブログですが、関心のある人は訪問してみると良いでしょう。たとえば、7月10日の日記は、「今週のファイナンシャル・タイムズ週末版から気になる記事をピックアップしてみた…」という書き出しから始まっていました。
http://professor-snape.txt-nifty.com/investors_eye/

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